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2021 国家一般職 心理学 No.61

  感覚や知覚に関するA~Dの記述のうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

A.強度の異なる二つの刺激を比較したとき,両者を感覚的に区別できる最小の強度差を弁別閾と呼ぶ。弁別閾は一定の値をとるわけではなく,比較の基準となる刺激(標準刺激)の強度が大きくなるに従って増大する。弁別閾の値が標準刺激の強度に比例して変化するという関係は,ウェーバーの法則と呼ばれる。

B.一定の強度の刺激が感覚器官に持続的に与えられると,その刺激に対する感受性が低下する。例えば,入浴の際に最初は湯の温度が熱く感じられても,しばらくすると熱さを感じなくなるなどの経験がある。この現象を馴化と呼ぶのに対し,一度湯から出た後,再び入浴するとまた熱さを感じるように,強度の異なる刺激が与えられた後,感受性が元に戻る現象は脱馴化と呼ぶ。

C.流れている雲間の月を眺めていると,静止している月が動いているかのように見えることがある。また,停車中の列車から車窓を眺めていて,向かい側の列車が動き出すと,自分の乗っている列車が動き出したと感じることがある。このように,周辺環境の影響によって存在しない動きが感じられる現象を運動残効と呼ぶ。

D.音の刺激によって聴覚が生じるように,通常,感覚は刺激された感覚器官が働いて生じるが,他の感覚が生じる場合もある。例えば,音の刺激を与えられた場合に,その音が聞こえるだけでなく,色や光が見えるという人が存在する。一般に,ある感覚刺激によって,本来の感覚とともに別の感覚が同時に生じる現象を共感覚と呼ぶ。


1.A,B
2.A,C
3.A,D
4.B,C
5.C,D

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正答 3

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公務員試験過去問研究
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