情報通信技術等に関する記述として最も妥当なのはどれか。
- 第5 世代移動通信システム(5G)は,第4 世代移動通信システム(4G)の後継となる通信システムであり,高速・大容量,低遅延,多数同時接続といった特長を有し,我が国では電気通信事業者への周波数割当てが行われている。近年,遠隔地の診療所の医師が専門医の指示を受ける遠隔高度医療などの実証試験が行われている。
- 現在使用されている全ての通信システムの通信速度は,通信理論に従って,使用される電波の周波数と帯域の二つで定まる。近年通信速度が向上したのは,通信回路の発展により高い周波数の電波が利用可能になったためである。最大通信速度は,現在普及が進む5Gでは30 年前の通信システムに比べて約100 倍となっており,周波数も5 年ごとに約2 倍になるという経験則がある。
- 「eスポーツ」とは,「エレクトロニック・スポーツ」の略で,国際競技連盟連合によって電子機器を用いて行うスポーツ競技と定義されている。オンラインゲームとは異なり,一般的なスポーツと同様に直接対面してコンピュータ上でゲームの対戦を行うものである。近年,仮想的な自分の分身をゲーム等に登場させる技術である拡張現実(AR)が導入されるようになった。
- 人工知能(AI)は,これまで研究者や民間企業等によって異なる定義がなされてきたが,近年,「モノのインターネット」という定義がなされ,国際的な標準となった。また,画像処理等にAIが適用されるようにもなったが,簡単なAI であってもその作成は難しいため,依然として研究者しか関わることができず,研究者以外もAI を作成できる環境の整備が議論されている。
- 国際標準化機構による「情報セキュリティの3 要素」とは,「情報の信頼性,拡張性,高速性」を指すものとされている。また,情報処理推進機構は,毎年,社会的影響が大きい情報セキュリティ10 大脅威を発表しており,2021 年には,組織に対する第1 位の脅威として,ウェブサイトに大量のデータを送りつけ,過剰な負荷をかけてパンクさせる攻撃であるランサムウェアを挙げている。
正答 1
- 正しい。
- 誤り。通信速度は30年間で約10万倍。また、周波数が5年ごとに2倍ということはない。
- 誤り。オンラインで行われることもある。ARは現実世界にデータなどを合成する技術である。
- 誤り。モノのインターネットは、IOTの定義である。様々なものがインターネットに接続され制御される仕組みを指す。
- 誤り。情報セキュリティーの3要素は、機密性・完全性・可用性である。大量のデータを送りつけるのはDDoS攻撃、ランサムウエアは攻撃によりデータを暗号化し、復元のために金銭を要求する類のものである。