1930~1960 年代における我が国の経済などに関する記述として最も妥当なのはどれか。
- 日中戦争の開始直後、犬養毅内閣の高橋是清蔵相が金の輸出を解禁した結果、円安となり綿布などの輸出が増加した。
- 太平洋戦争が始まると、東条英機内閣は国家総動員法を公布し、戦争目的のために物資や労働力を動員し、傾斜生産方式により鉄鋼や電力などに資金や資源を集中的に投入した。
- 第二次世界大戦直後に行われた農地改革においては、小規模の自作農の所有地を政府が買い上げ、大規模地主に売り渡すことにより農業の効率化を推進した。
- 吉田茂内閣は、国民所得倍増計画を掲げ、経済成長を進める政策を実施した結果、1950~1960年代には、実質GNP が年平均で約20 % 増加する高度経済成長が続いた。
- 東京オリンピックが開催された1960 年代半ば頃には、東海道新幹線が開通し、高速自動車道路網の建設が進められた。
正答 5
- 誤り。金の輸出を停止した。また、時期は日中戦争(1937年開戦)の前(1931年)である。
- 誤り。国家総動員法は近衛内閣の時に成立した。傾斜生産方式は戦後にとられた政策である。
- 誤り。大規模地主の所有地を政府が買い上げ、小作農に売り渡すことにより自作農を創出した。
- 誤り。池田内閣である。1961年から1970年までの間に、GNP成長率は年平均で7.2%増加した。
- 正しい。