大正時代から昭和時代初期までの我が国の経済に関する記述として最も妥当なのはどれ
か。
- 我が国の経済は、第一次世界大戦中に欧米諸国への輸出が停止され深刻な不況となったが、同大戦が終結して輸出が急増すると、紡績業や重工業を中心に、一気に好況に転じた。
- 第一次世界大戦後、農産物の輸入が急増して米価が大暴落し農村に打撃を与えた。その不満は米騒動として岩手県から全国に広がり、米騒動の鎮圧に失敗した原内閣は総辞職した。
- 関東大震災により、日本経済は大きな打撃を受けた。被災した企業は、日本銀行の特別融資を受けた手形で一時をしのいだが、不況が慢性化する中で決済は進まなかった。
- 金融恐慌で多くの銀行が倒産に追い込まれたが、第一次世界大戦中に導入した金本位制を停止し管理通貨制へ移行したことによって、国際的な競争力が高まり、金融恐慌は鎮静化した。
- ロンドンの株価の暴落をきっかけとして起こった世界恐慌は、我が国にも輸出の激減や物価の暴落など混乱をもたらした。この収拾に失敗した責任を取り、犬養内閣は総辞職した。
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正答 3
- 誤り。日本からの輸出が大きく増加して、大正バブルをもたらしたが、大戦の終了後ヨーロッパが復興するとともに輸出が大幅に減少したため戦後恐慌となった。
- 誤り。米騒動は米価の暴騰によるものである。また、発生は富山県からであり、これによって総辞職したのは寺内内閣、後任が原内閣となる。
- 正しい。
- 誤り。モラトリアムと多量の現金の供給により金融恐慌は沈静化した。また、第一次大戦中に金本位制は停止(金輸出停止)されている。
- 誤り。世界恐慌はニューヨークの株の暴落をきっかけとして起こった。犬飼内閣のもとで事態は収拾に向かった。