農業や食料などに関する記述として最も妥当なのはどれか。
- 地球は「水の惑星」といわれるが、実際に農作物の栽培などで利用できる淡水は、地球上の水の約3 割に過ぎない。残りの約7 割の利用できない水は、バーチャルウォーターと呼ばれる。
- 発展途上国では、フードロスと呼ばれる慢性的な飢餓が広がっている。一方、先進国では、食品のリサイクルが進み食品廃棄物がなくなり、肉食中心の食生活が広まった。
- 我が国の主食である米は、食糧管理制度の下で国がその流通や価格を管理している。一方、小麦は、食生活の多様化で供給過剰となり、2010 年には減反政策を実施し生産調整を行った。
- フードマイレージとは、食生活の環境への負荷の度合いを数値化した指標であり、食料輸送量に輸送距離を掛け合わせて算出される。
- トレーサビリティ・システムの精度向上により、我が国では、遺伝子組換え(GM)農作物やその加工品の販売の際、GM であることの表示義務がなくなった。
正答 4
- 誤り。淡水は2.5%程度。残りはほぼ海水。淡水のうち7割は、氷河など利用できない水である。バーチャルウォーターとは、仮想水とよばれ、穀物などの輸出入に伴って、その穀物を作る際に使用された水が移動していると捉える概念である。大量に農産物を輸入するということは他国の水資源を奪っているという考え方である。
- 誤り。フードロスとは食べられるのに廃棄される食品を指す。先進国は食品廃棄物が比較的多い。肉食中心の食生活とも関連性はない。
- 誤り。食糧管理制度は廃止されている。小麦は国内での自給率も極めて低く、輸入に頼っている。
- 正しい。
- 誤り。義務表示と任意表示があるが、表示義務がなくなったわけではない。