スポンサーリンク

2022 国家一般職 経営学 No.46

 企業の戦略に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

  1. M.E.ポーターは,業界の競争の程度に影響を及ぼす要因として,業者間の敵対関係,新規参入の脅威,顧客の交渉力などの五つを挙げた。このうち,新規参入の脅威についてみると,行政により許認可権が行使されている場合などは参入障壁が高くなり,新規参入が行われにくくなることがある。
  2. J.B.バーニーはVRIO フレームワークを提唱し,競争優位をもたらす要素の特徴として,価値,希少性,模倣困難性,機会の四つを挙げた。このうち,価値についてみると,何らかの価値ある有用な資源が他社にあり,その資源が自社にない場合,自社は他社と研究開発などで競争して,その資源を獲得する必要がある。
  3. 企業がコストリーダーシップ,差別化,集中化などの競争戦略を採る場合,いずれか一つの戦略のみに固執すると,当初は順調な成長が持続していたとしても,成長の途中で成長率が大きく鈍化する状況がみられる傾向にある。このような状況は,スタック・イン・ザ・ミドルと呼ばれる。
  4. 家庭用ゲーム機などでデファクト・スタンダードを獲得するためには,消費者の30 % 程度に先に普及させる必要があるとされており,その分岐点はクリティカル・マスと呼ばれている。クリティカル・マスは,新製品導入に関する時期別採用者数の推移を示す普及曲線における,前期多数採用者が製品のユーザーになる時期と重なっている。
  5. 差別化戦略の方向性には大別して水平的な差別化と垂直的な差別化がある。水平的な差別化は,統一的な価値尺度の下で,大多数の消費者が個々の製品のランク付けができる場合に実行可能なものである一方,垂直的な差別化は個人の好みによって評価が分かれる個人別の基準の下で行われるものである。

正答 1

スポンサーリンク
島本昌和をフォローする
スポンサーリンク
公務員試験過去問研究
タイトルとURLをコピーしました