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2022 国家一般職 経営学 No.48

技術経営に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

  1. W.J.アバナシーとJ.M.アッターバックは,ドミナント・デザインが初めて登場する固定期においては,開発すべき製品機能が明確になるので,製品イノベーションの発生頻度が最も高くなるが,その影響を受けて,生産工程で用いられる設備の汎用化が進むため工程イノベーションの発生頻度が最も低くなるとした。
  2. インテグラル型アーキテクチャの製品においては,構成部品間の独立度合いが高く,部品間のインターフェースが標準化されているため,各部品を設計している部署間での緊密な相互調整が不要となる。そのため,開発活動で生じる問題を開発プロセスの最後に一括で解決する方式であるフロント・ローディングにより開発コストを大幅に削減できる。
  3. H.W.チェスブロウは,イノベーションのタイプとして,技術を積極的に開示する方法であるテクノロジー・プッシュにより生じるものをオープン・イノベーション,顧客ニーズに密着する方法であるディマンド・プルにより生じるものをクローズド・イノベーションと呼んだ。彼は,オープン・イノベーションは他社による技術の模倣リスクが高いという限界を指摘し,クローズド・イノベーションへの転換を図ることが必要であるとした。
  4. 野中郁次郎らは,組織における知識創造活動を暗黙知と形式知の変換過程として概念的に記述したSECI モデルを提唱した。このモデルでは四つの知識変換モードが想定されており,それらのうち「表出化」においては,暗黙知が,個人の思考や人々との対話を通じてメタファー,アナロジー,仮説など様々な形をとりながら,明示的な形式知へと変換される。
  5. E.ゴールドラットは,制約条件の理論(TOC)において,ある生産システムにおける最も生産能力が高い工程をボトルネックと呼び,この工程がフル稼働できるようにするために,ボトルネックの工程の生産ペースに他の工程がタイミングを合わせ生産ペースを上げたり,ボトルネックの工程に対して生産能力が最も低い工程から人員を移動させたりすることが必要であるとした。

正答 4

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公務員試験過去問研究
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