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2022 国家一般職 民法(総則・物権) No.21

代理に関するア~オの記述のうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

ア.代理人が,本人のためにすることを示さないで相手方に意思表示をした場合において,相手方が,代理人が本人のためにすることを知り,又は知ることができたときは,その意思表示は,本人に対して直接に効力を生ずる。
イ.代理人が相手方に対してした意思表示の効力が,ある事情を知っていたこと又は知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には,その事実の有無は,原則として,代理人を基準として決する。
ウ.制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為は,行為能力の制限を理由として取り消すことができない。
エ.委任による代理人は,自己の責任で復代理人を選任することができるが,法定代理人は,本人の許諾を得たとき,又はやむを得ない事由があるときでなければ,復代理人を選任することができない。
オ.復代理人は,その権限内の行為について代理人を代表し,また,本人及び第三者に対して,その権限の範囲内において,代理人と同一の権利を有し,義務を負う。

1.ア,イ
2.ア,エ
3.イ,ウ
4.ウ,オ
5.エ,オ

正答 1

ア 正しい。代理人が本人のためにすることを示さないで相手方に意思表示した場合は、原則として代理人のための行為とみなすが、相手方がそれを知っていた、あるいは知ることができた場合は本人に効果が帰属する。
イ 正しい。代理人の意思表示が、善意あるいは悪意などによってその効力が影響を受ける場合は、本人ではなく代理人が善意、または悪意であったかということ基準にして決める。
ウ 誤り。任意代理人の場合は、代理人が制限行為能力者であることを理由として取り消すことはできないが、法定代理人場合はこの限りではない。
エ 誤り。法定代理人は、自己の責任で復代理を選任できる。
オ 誤り。復代理人は代理人の代理ではないので、代理人を代理するのではなく、本人を代理する。

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公務員試験過去問研究
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