次は,古典的条件づけの実験に関する記述であるが,A~Dに当てはまるものの組合せとして妥当なのはどれか。
古典的条件づけの系統的な実験を初めて行ったのはI.P.パブロフである。通常,イヌは,食べ物として口に肉粉を与えられると唾液を分泌するが,メトロノームの音を聞いただけでは唾液を分泌しない。すなわち,メトロノームの音は,本来は唾液分泌反応を引き起こすことのない( A )刺激である。パブロフは,イヌの口に肉粉を与える際に,メトロノームの音を対にして提示する手続を繰り返し行った。その結果,イヌはメトロノームの音を聞いただけで唾液を分泌するようになった。
肉粉に対する唾液分泌は学習に基づく反応ではないことから,パブロフは,肉粉を( B ) 刺激,唾液分泌反応を( B ) 反応と呼んだ。これに対して,古典的条件づけの手続により,それだけで唾液分泌を引き起こすようになったメトロノームの音は( C ) 刺激,それによって生じる唾液分泌は( C ) 反応と呼ばれる。
パブロフの研究の影響を受けた( D ) は,「アルバート坊や」で知られる生後11 か月の乳児を対象に実験を行い,恐怖反応が古典的条件づけによって学習されることを示した。この乳児は,恐怖反応を引き起こす刺激(大きな音)とシロネズミを繰り返し対にして提示する手続により,実験の前には怖がらなかったシロネズミに恐怖反応を示すようになったという。
A B C D
1.中性 無条件 条件 J.B.ワトソン
2.中性 条件無 条件 J.B.ワトソン
3.条件 無条件 中性 B.F.スキナー
4.無条件 中性 条件 J.B.ワトソン
5.無条件 条件 中性 B.F.スキナー
正答 1