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2022 国家一般職 社会学 No.56

  社会学の理論に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

  1. T.パーソンズは,オートポイエーシスの概念を社会学に導入し,社会システムはその構成要素であるコミュニケーションを人間の心的システムから連続的に取り込むことによって,社会システム自体の秩序を安定させるとした。
  2. G.ジンメルは,人々が複数の社会圏に参加するようになると,それぞれの社会圏が個人に課す規範の圧力が強くなるため,個人の個性の発達が抑制されるとした。同様に,多くの人々が集まる大都市では,様々な規範の圧力が生じるため,個人的自由が形成されにくいとした。
  3. H.G.ブルーマーは,シンボリック相互作用論の三つの前提として,第一に,人間はものごとに意味を付与し,その意味に基づいて行動するということ,第二に,意味は社会的相互作用の中から形成されるということ,第三に,意味は人間によって解釈されるということを挙げた。
  4. N.ルーマンは,個人が定めた目的を各人が自由に追求する結果,社会秩序が維持されなくなるという問題をホッブズ的秩序問題として定式化し,行為者が互いの利害を一致させ,自由意志に基づく契約を結ぶという主意主義的行為を採用することで解決するとした。
  5. E.ゴフマンは,パフォーマーやオーディエンスがプレイやゲームを通して段階的に学習した役割を「一般化された他者」と呼び,相互行為の秩序は,行為者がドラマの演技者と同様,与えられた役割から距離をとることなく没頭し,それを忠実に演じることで初めて維持されるとした。

正答 3

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公務員試験過去問研究
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