スポンサーリンク

2022 国家一般職 財政学・経済事情 No.42

 我が国の財政の状況に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。ただし,令和元年度及び令和2 年度の一般会計当初予算については,「臨時・特別の措置」を含むものとする。

  1. 一般会計当初予算の規模の長期的推移についてみると,平成元年度は約30 兆円であったが,その後,急速に拡大し,平成15 年度には約65 兆円となった後,平成29 年度から令和3 年度までは5 年連続で100 兆円を超える規模となっている。
  2. 一般会計歳出の主要経費について令和3 年度(当初)を平成2 年度(決算)と比較すると,この約30 年間で国債費は約3.5 倍と最も増加率が高くなっており,社会保障関係費も約1.4 倍となっている一方,公共事業関係費は, 3 分の1 未満となっている。
  3. 一般会計当初予算の歳入のうち税収についてみると,平成28 年度には60 兆円を超え,令和3 年度まででの最高額となったが,その後,令和3 年度まで減少傾向で推移している。一方,一般会計当初予算の歳入の公債依存度は,平成20 年度から令和2 年度まで上昇傾向で推移している。
  4. 令和3 年度における一般会計当初予算の歳出のうち,社会保障関係費についてみると,40 兆円を超え歳出全体の3 割強を占めており,前年度当初予算と比較すると約3 兆円増加している。また,令和3 年度における当該歳出では,12 兆円を超える規模の新型コロナウイルス感染症対策予備費が計上されている。
  5. 令和3 年度における一般会計当初予算の歳入についてみると,消費税が約20 兆円となっており,所得税や法人税よりも多い。一方,公債金は40 兆円を上回っており,このうち,特例公債が8 割以上を占めている。

正答 5

  1. 平成元年は約60兆円、平成15年は82兆円、100兆円を超えたのは令和元年度からである。
  2. 平成2年度の国債費は約14兆円、社会保障関係費は約12兆円、公共事業関係費は約7兆円。一方、令和3年度では、国債費は約24兆円、社会保障関係費約36兆円、公共事業関係費は約6兆円である。
  3. 誤り。税収は平成28年は55兆円であり、その後も令和にかけて増加している。公債依存度は平成の後半にかけて低下している。
  4. 誤り。社会保障費は36兆円程度。令和2年度とほぼ同じ額である。またコロナ対策費は5兆円。
  5. 正しい。

 

スポンサーリンク
島本昌和をフォローする
スポンサーリンク
公務員試験過去問研究
タイトルとURLをコピーしました