消費者1 ,消費者2 及び消費者3 の三人の消費者と,X財及びY財の二つの財から成る純粋交換経済を考える。消費者1 によるX財の消費量をx1,Y財の消費量をy1,消費者2 によるX財の消費量をx2,Y財の消費量をy2,消費者3 によるX財の消費量をx3,Y財の消費量をy3とすると,消費者1 , 2 ,3 の効用関数は,それぞれ以下のように示される。
\(u_{1}=x_{1}^{\frac{1}{2}}y_{1}^{\frac{1}{2}}\), \(u_{2}=x_{2}^{\frac{1}{2}}y_{2}^{\frac{1}{2}}\), \(u_{3}=x_{3}^{\frac{1}{3}}y_{3}^{\frac{2}{3}}\)
また,消費者1 の初期保有は\((x_{1},y_{1})=(4,4)\),消費者2 の初期保有は\((x_{2},y_{2})=(4,2)\),消費者3 の初期保有は\((x_{3},y_{3})=(6,3)\)である。
この経済の競争均衡における消費者1 の消費量の組合せ\((x_{1},y_{1})\)として妥当なのはどれか。
1.\((x_{1},y_{1})=(6,8)\)
2.\((x_{1},y_{1})=(6,3)\)
3.\((x_{1},y_{1})=(8,3)\)
4.\((x_{1},y_{1})=(8,6)\)
5.\((x_{1},y_{1})=(8,4)\)
正答 2
X財価格を\(p_x\)、Y財価格を\(p_{y}\)とする。このとき、消費者1の予算制約式は
\(p_{x}x_{1}+p_{y}y_{1}=4p_{x}+4p_{y}\) であるから、消費者1のX財消費量、Y財消費量は、公式より次のように示すことができる。
\(x_{1}=\frac{2p_{x}+2p_{y}}{p_{x}}\) ・・・①
\(y_{1}=\frac{2p_{x}+2p_{y}}{p_{y}}\)・・・②
消費者2,3のX財消費量も同様にして
\(x_{2}=\frac{2p_{x}+p_{y}}{p_{x}}\)・・・③
\(x_{3}=\frac{2p_{x}+p_{y}}{p_{x}}\)・・・④
この経済のX財の賦存量は14であるから、\(x_{1}+x_{2}+x_{3}=14\)となる。
したがって、①、③、④より
\(\frac{2p_{x}+2p_{y}+2p_{x}+p_{y}+2p_{x}+p_{y}}{p_{x}}=14\)
\(2p_{x}=p_{y}\) これが競争均衡での価格比である。
ここで、\(p_{x}=1\)、\(p_{y}=2\)として、①式、②式に代入すると
\(x_{1}=6\)
\(y_{1}=3\) となる。