国際経済に関する記述として最も妥当なのはどれか。
- リカードは、各国が国内の他の財に比べて相対的に安く生産できる財の生産に特化してそれを貿易し合う方が、資源や労働力などを有効に活用することができるとする比較生産費説を説いた。
- 19 世紀初頭、遅れて産業革命に着手した英国など当時の発展途上国では、国際競争力の強い米国の工業製品に対抗するために、保護貿易政策が採られていた。
- 20 世紀初頭の英国は、「世界の工場」と呼ばれ、ドイツに次ぐ工業国として、工業製品を輸出し相手国からは食料や原料を輸入するという、水平的国際分業を推進していた。
- ヘッジファンドが、少額の投機的資金を国境を越えて移動させることによって、フィリピンの通貨バーツの暴落を原因としたアジア通貨危機のような、国際経済の混乱を招くことがある。
- グローバル化の進展に伴い、各国の財務当局が独自に発行する仮想通貨(暗号資産)が大量に創出され、世界的な金融の安定化が図られている。
正答 1
- 正しい。比較優位論ともいう。
- 誤り。産業革命は英国で始まったので誤り。当時の米国は国際競争力はなかった。
- 誤り。当時の英国、世界の生産の半分を占めるといわれており、ドイツに次ぐ工業国であったわけではない。
- 誤り。ヘッジファンドは、巨額の資金を動かす。また、バーツはタイの通貨である。
- 誤り。仮想通貨は各国の財務当局が発行するわけではない。通貨当局の管理しないところで発行されるので金融の不安定化につながるとされる。