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2023 国家一般職 ミクロ経済学 No.31

 効用を最大化するある消費者を考える。この消費者は、所得の全てをX財とY財の購入に充てており、効用関数は以下のように与えられる。
\(u=xy^{2}\) \{ u\}:効用水準、\{x\}:X財の消費量、\{y\}:Y財の消費量
X財の価格は1、Y財の価格は3である。この消費者のX財の需要の所得弾力性として最も妥当なのはどれか。

1 \(0\)
2 \(\frac{1}{3}\)
3 \(\frac{1}{2}\)
4 \(\frac{2}{3}\)
5 \(1\)

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正答 5

まず、X財の消費量をもとめよう。効用関数がコブ=ダグラス型であることより、公式を使って考える。この消費者の所得を\(M\)とすると、この消費者は所得\(M\)の3分の1をX財へ支出することがわかる。支出額は\(\frac{M}{3}\)である。またX財の価格が1であることより、X財の消費量\(x\)は
\(x=\frac{M}{3}\) 
となる。需要の所得弾力性は、所得\(M\)が1%変化したときに、\(x\)がどれだけ変化するかという指数であるが、数式を見て明らかなように\(M\)を1.01倍すれば、\(x\)も1.01倍になるので、\(M\)が1%増えた時には、\(x\)も1%増えることがわかる。したがって、需要の所得弾力性は1である。

需要の所得弾力性の公式を用いて計算すると次のようになる。
需要の所得弾力性の公式は
\(e_{I}=\frac{∆x}{∆M}×\frac{M}{x}\) である。
\(x=\frac{M}{3}\)より、\(\frac{∆x}{∆M}=\frac{1}{3}\) だから、公式に代入して
\(e_{I}=\frac{1}{3}×\frac{M}{\frac{M}{3}}=1\) 

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公務員試験過去問研究
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