行政管理の理論と実際に関する次の記述のうち、最も妥当なのはどれか。
- M.ディモックは、J.H.ファヨールらとともに、投入・産出比率をもって能率とすることを過度に機械的で客観的な能率概念として批判した。そして、ディモックは社会的能率の概念を提示し、教育行政や福祉行政といったように個人の主観に依存する場合には、特定のサービス受給者の満足度といった規範的側面から能率を測定する必要性を指摘した。
- 我が国の会計検査は、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から検査を行う旨を会計検査院法において規定している。そのうち、経済性とは、事務・事業の遂行及び予算の執行がより少ない費用で実施できないかという観点であり、効率性とは、業務の実施に際し、同じ費用でより大きな成果が得られないか、あるいは費用との対比で最大限の成果を得ているかという観点である。
- 各府省に置かれる大臣官房は組織全体の資源管理を担当する組織であり、大臣官房には人事課・秘書課・会計課といういわゆる官房三課が置かれている。各局にはスタッフ機能を担う組織が置かれないため、大臣官房は各局の各課を直接に指揮するといったように、集権的に資源管理を行っている。
- 我が国では各府省の定員に関して厳格な管理が行われ、財政赤字が顕著となった1980 年代から各府省は定員削減(合理化)計画を策定することが求められ、そこでは明確な削減目標が設定されてきた。また、各府省の増員要求については2014 年から総務省行政管理局が機構・定員等審査を行い、定員増加の抑制を図っている。
- 我が国では、財政赤字の縮小の観点から、歳出総額の抑制を目的として、1980 年代に各府省からの予算要求額に上限を求めるシーリングが導入された。シーリングの基準については、導入当初は前年度と同額にするゼロ・シーリングであったが、次第に前年度よりも減額するマイナス・シーリングが設定されることとなった。
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正答 2