財政理論に関するA~Dの記述のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A.政府の経済活動である財政に期待される役割として、一般に「資源配分機能」、「資産再分配機能」、「経済安定化機能」の三つが挙げられる。市場の失敗が生じているような場合には、政府の「経済安定化機能」により、市場の失敗は是正される。
B.外部性とは、ある経済主体から別の経済主体へ便益や損害を与える現象であり、便益を与える現象を「外部経済」、損害を与える現象を「外部不経済」という。また、外部性を内部化することができる租税としてピグー税が挙げられる。
C.超過負担(死荷重)とは、完全競争市場均衡において得られる総余剰と比べた場合の失った余剰の大きさである。ある財に税を課す場合を考えると、超過負担は、課税しなかったときに本来得られたはずの余剰である。
D.ラムゼイルールにおいては、各財の需要が相互に独立である場合、各財の税率は各財の需要の価格弾力性に比例して決めることが望ましいとされ、価格弾力性の高い奢侈財に高税率を課し、価格弾力性の低い必需品に低税率を課すのが良いとされている。
1.A、B
2.A、C
3.A、D
4.B、C
5.C、D
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正答 4
A 誤り。資産再配分機能ではなく、所得の再配分機能である。また、市場の失敗の是正は、資源配分機能である。
B 正しい。
C 正しい。
D 誤り。需要の価格弾力性の高い奢侈財には低税率を課し、価格弾力性の低い必需品には高税率を課すのが資源配分に関してより中立的であるというものである。