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2025 国家公務員経験者(事務・係長級) No.28

我が国の交通機関・輸送機関などに関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. 令和6(2024)年1 月、最大震度7 を記録した能登半島地震は土砂崩れや海底の隆起などをもたらし、道路が寸断されるなど移動が困難な状況が生じた。自衛隊は、海側からホバークラフトを使用して物資を運ぶなど救助活動を展開した。ホバークラフトは浮上航行する水陸両用船で、ホバークラフトの一種であるエアクッション型揚陸艇は重機も輸送することができる。なお、自衛隊法には自衛隊の任務として災害派遣が規定されており、原則として都道府県知事等からの要請を受けて、自衛隊を派遣することができるとされている。
  2. 令和6(2024)年4 月、民間の有識者で作る「人口戦略会議」は、2050 年までに市町村の約8割が消滅する可能性があるなど、地方都市の人口減少の深刻さを示す報告書を発表した。一方、地方都市の中には、LRT を導入し、LRT と自家用車を市街地内の主な移動手段とすることで、都市機能の集約化による効率的な生活の実現を目指すコンパクトシティ構想を進めているところもある。LRT とは、道路から電気の供給を受けてタイヤで走行する「無軌条電車」で、トロリーバスとも呼ばれ、振動や騒音が少ない高床式車両でバリアフリー仕様となっている。
  3. 令和6(2024)年4 月に政府が決定した「海洋開発等重点戦略」では、洋上風力発電所の設置を領海内の沖合までに拡大することや、鉱物資源探査を排他的経済水域まで精力的に行うことが示され、また、洋上風力発電所の点検や海底の鉱物資源探査のための「自律型無人探査機」の開発にも着手することとされた。この探査機は、水中ドローン又はUAV とも呼ばれ、水中を自動航行することができる。我が国の領土面積は世界で60 位台前半の順位であるが、領海及び排他的経済水域の面積は、アジアではフィリピンに次ぐ広さで、世界では20 位台後半の順位である。
  4. 令和6(2024)年11 月、改正道路交通法が施行され、電動キックボードは、駆動補助機付自転車(いわゆる電動アシスト自転車)とは異なり、交通反則通告制度が適用されて免許不携帯やヘルメット非着用は罰則の対象となった。電動キックボードとは、一人用のボードに電動モーターを搭載した車両で、バッテリーには一般にリチウムイオン電池が用いられる。同電池は、軽量・小型・低電圧で寿命が長いという長所をもつ一方、原料のリチウムは、生産の約9 割が中国とロシアであり、安定的な原料確保の面で課題がある。
  5. 令和6(2024)年の訪日外国人旅行者(インバウンド)数は約2,000 万人で、過去最高であった新型コロナウイルス感染症の流行前の令和元(2019)年の約2,500 万人に次ぐ人数となった。令和5(2023)年策定の観光立国推進基本計画では、三つの基本方針の一つとして「体験型観光拡大戦略」を掲げており、「公道レンタルカート」の運転や人力車への乗車などの体験がインバウンドに人気を博している。なお、人力車は、江戸時代後期、伊勢神宮・善光寺・讃岐金比羅宮などへの寺社参詣の手段として利用されたが、明治時代、文明開化による鉄道馬車の登場で衰退した。

正答 1

  1. 正しい。
  2. 誤り。LRT(Light Rail Transit)は「軌道(レール)を走る次世代型路面電車」であり、「無 軌条電車(トロリーバス)」ではない。トロリーバスは道路上を走るバス型交通である。またLRTは通常、低床式車両でバリアフリー化されている。
  3. 誤り。 「水中ドローン」は一般的に使われるが、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)は「無人航空機」であり、水中探査機ではない。水中の場合はUUV(Unmanned UnderwaterVehicle)。
  4. 誤り。 リチウムの生産国割合が誤り。リチウム資源は中国・ロシアが約9割を占めるわけではない。主要生産国はオーストラリア、チリ、中国、アルゼンチン。中国は重要な加工国であるが、鉱石生産の大半を占めるわけではない。
  5. 誤り。 訪日外国人数が誤り。2024年の訪日外国人旅行者数は約3,687万人で、2019年の約3,188万人を上回り過去最高となった。「約2,000万人で2019年に次ぐ」という部分が誤り。また人力車の歴史説明も一部不正確。

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